プログラマの「ゲーム作り」への情熱

ゲーム作りにおけるプログラマの大切な役割は、アイデアに命を吹き込み、お客様が楽しく遊ぶものに仕上げることです。完成に向けてゲームデザイナと幾多の激論を交わし、アーティストと幾多の試行錯誤を行い、幾多のバグとの戦いを繰り広げることになるでしょう。この戦いに勝ち残り、目指した完成形に至るゲームは意外に少ないものです。くじけずに最後までやり遂げゲームを完成させる原動力になるものが「ゲーム作りへの情熱」です。では「情熱」を具体化するには、どうすれば良いでしょうか。

ゲームはチームで作る

時代の変化にともない、人々の面白いと思う事も変化します。少しでも早く世の中に面白いゲームを届けたいと考えるならば、得意分野を持つ人達に手伝ってもらい、完成させていくことになります。ですので、ゲーム作りはチームで作る事が多くなります。チームで作るということは、関わる人達、ゲームデザイナ、アーティスト、プログラマの連携が不可欠になります。では、どうやって連携をとっていけばよいでしょうか。そのうちの一つは、ゲームを作る人達全員に同じ方向を向いてもらうことでしょう。

同じ方向を向いてもらうにはコンセプトを共有しよう

チームの人達に同じ方向を向いてもらうためには、関係者に自分達がどのようなゲームを作るのかというコンセプトを共有してもらうことです。主にゲームデザイナが行います。当然のことのようですが、実は忘れられがちです。細かいところにばかり気がいってしまい、本質が伝わらず、各人が思い思いの考えのもとに作業をして、違うものが出来てしまいます。結果的に面白いものができることもありますが例外的でしょう。一般的な世界観の共有にはアーティストによって作成されるイメージボードが有効です。では、プログラマ同士が共有できる「コンセプト」や「世界観」とはなんでしょうか。

プログラムの「コンセプト」共有にコーディング規約を使おう

まず、コーディング規約を決めることです。コーディング規約とは、クラスの作り方、値の受け渡しの方法、変数名やファイル名などの命名規則等をルール化したものです。規約を決めることで、コーディング時に組み方や命名に迷いが減り、バグが出た時に追跡がしやすくなり(可読性)、後でチームに合流、引き継ぎをする時にもスムーズに理解してもらえる(保守性)ようになります。これで開発効率、品質は上がっていきます。これが、プログラムのコンセプトを共有する一助となります。

プログラマの「世界観」はコードレビューで共有しよう

世界観の共有には、書いたコードをお互いに見てもらうコードレビューが有効です。これを行うことの利点は、設計のコンセプトを理解できる、他人にコードを見られることを意識することで、とりあえず動けばいいコードからミスが少なく無駄のないコードを書くようになる、コーディング規約の浸透が図れるなどがあります。アーティストがイメージボードで世界観を共有するように、プログラマはコードレビューで世界観を共有しましょう。

熱血プログラマになろう!

チームでのゲーム作り、効率、品質向上の話が多くなりましたが、最初にある通りこれらは面白いゲームを作りこむ時間を増やし、お客様の手に早く届けるために行うことです。しかし今までのやり方を変えるために、自分のやり方を変えるのは比較的簡単ですが、他人も変化してもらうには多くのエネルギーが必要になります。このエネルギーを支えるものが「面白いゲームを作る!」という情熱です。プログラマの皆さん、熱血プログラマになって面白いゲームをお客様に届けられるよう、共に頑張りましょう!